
本格派2大クンフー・スター共演の“少林英雄伝説”第2章。少林クンフー映画史上屈指の、全編におよぶ壮絶なる死闘の連打炸烈!『嵐を呼ぶドラゴン』(74)で人気スターとなり、チャン・チェ監督のお気に入りスターとなったアレクサンダー・フー・シェン。この作品で演じた少林英雄・方世玉は、彼の十八番のキャラクターとなったが、そのなかでも方世玉の最期の戦いを描いた『続・嵐を呼ぶドラゴン』は、本篇の2/3以上がアクションシーンであり、戦いのなかに回想シーンをおり混ぜるという、一風変わった展開の内容となっている。共演には、『少林寺列伝』のチー・クアンチュン、『モンキーフィスト 猿拳』のレオン・カーヤン、『片腕ドラゴン』のロン・フェイといったクンフースターが顔を揃えている。少林クンフー映画屈指のアクション作品がついに登場。

高原で清朝と結託している武當一門を待つ、少林一門の方世玉[ファン・シーユイ](アレクサンダー・フー・シェン)、方孝玉[ファン・シャオユイ](タン・イェンツァン)、胡惠乾[フー・ホイチェン](チー・クアンチュン)の3人。彼らは、清朝と結託している武當一門の白眉[パイメイ]たちを待っていた。父親をパイメイの弟子たちに殺害されたシーユイは、復讐のために少林秘伝の“鉄の体”を手にいれて、兄と一緒に仇を討つ。同様に、父親をなぶり殺しにされたホイチュンも、何度も復讐を試みるがやられてしまう。危ないところをシーユイに助けられたホイチェンは、彼の助言で少林寺に入りクンフーを学ぶ。そして戻ってきたところで復讐を果たした。それを知ったパイメイは、シーユイを罠にはめようとするが、シーユイはそれにも負けずに戦いに勝つ。ついに3人は武當一門との死闘に命をかけて挑んだ。

チャン・チェ監督が台湾に設立した長弓電影公司のオープニングで、鍛え抜かれた上半身と共に力強く弓を引くポーズを取っている武打星、彼こそがチー・クアンチュンだ。チャン監督の"少林英雄傳四部作"や『続・嵐を呼ぶドラゴン』(76)などでアレクサンダー・フー・シェンとコンビを組み、その電撃の拳技アクションで強烈な印象を残したクアンチュンは、あの黄飛鴻の流れを汲む洪家拳の傳人・趙威(チャオ・ウェイ)の愛弟子で、正真正銘の洪拳マスターだ。クアンチュンの武術家としての実力は、同じ洪拳人であるラウ・カーリョンも一目置いており、カーリョンは自分が長弓電影公司を離脱した後も、クアンチュンを熱心に劉家班に勧誘していたほどだ。またクアンチュンはフー・シェンとは私生活でも大の親友で、私が00年の9月にクアンチュンにインタビューした際も、83年のフー・シェンの事故死の話になるとその端正なマスクを曇らせ、本当に悲しげな表情を見せていた。クアンチュンは『少林寺列伝』(76)などに出演後、チャン監督との契約上のトラブルなどから長弓電影公司を離れ、以後は独立系作品で活躍した。余談だが、サモ・ハン・キンポーの傑作功夫映画『燃えよデブゴン10/友情拳』(78)では当初クアンチュンに出演依頼が来ていたそうで、もしクアンチュンがレオン・カーヤンが演じた梁賛を演じていたらと思うと、出演が実現しなかったのが惜しまれる。近年のチー・クアンチュンは『超酔拳』(03)や『セブンソード』(05)で銀幕復帰を果たしており、復活したショウ・ブラザース伝説の五獣拳高手の今後の活躍に期待したい。
知野二郎(香港功夫映画評論家)
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